官能小説の書き方ってどんなもんかいなと思って買ってみました。
理由はもちろん官能小説を書きたいからです。
結論から言うと内容、官能小説技法のハウツーとしてはイマイチ。ただ後半の熱意は伝わった!
感想
情報が感覚的、断片的
正直冒頭の男と女の生物学的違いについては断片的、作者の恣意的情報。
あくまで作者の観測範囲だししかもそんなに広くないなーという印象。
男女のニーズの違いにどう答えるか、どう人称をかき分けるかなどの技法については大沢御大の小説講座が体系的論理的でストンと入ってきます。
親兄弟に見せられないものを書け!
うん、あんまり官能小説は親兄弟に見せられないと思うぞ!でも言わんとすることはわかります。
親兄弟とかリアルの友人なんかに胸を張って見せられるレベルの内容を…なんて思うと萎縮してつまんないと思う。こと官能の世界なら。官能小説って「男/女があったらいいなあと思うファンタジーの世界」だよね。
砂をつかんで立ち上がれ!
小説を書こうと思っているならすべての体験を作品に活かせ、転んでもただでは起き上がるな!という後半のアツいメッセージ。
あとがきでも書いているように、読者というより自分がそうやって砂を掴んで小説の肥やしにしてきたんだろうし、今現在もそうやって自分を鼓舞して作品づくりに向かってるんだろうなあ。
というわけでいつか書く
書くということの素晴らしいところは、どんなに自分がクズでも不幸でも悲惨なことを体験してもう生きていけないと思っても、それを文字にして誰かの心を動かせばひとつの「作品」になるということ。それは救いでもある。
自分の体験、実在の話をもとにした創作は身バレやプライバシーの侵害といった恐れがある。だからリアルから「換骨奪胎」する、モチーフを抜き出すテクニックが必要。
最近それを意識しながら書いたり読んだりしてるので、こんどいっちょ書いてみようと思います。
ちなみに私が思う官能は大の大人が部屋でむかいあって1時間指一本触らずにみつめあうシチュエーションです。最高だ。
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